遷延性意識障害(植物状態)
1 遷延性意識障害とは
交通事故による遷延性意識障害とは、一般的に「植物状態」と呼ばれている症状の後遺障害のことをいいます。交通事故による後遺障害のうち、非常に重篤な障害の一つです。
遷延性意識障害に該当する定義
日本脳神経外科学会によると、以下の6つの条件に当てはまる状態が3か月以上の間、継続して見られる場合(日本脳神経外科学会)
- 自力移動ができない。
- 自力摂食ができない。
- 屎尿失禁をしてしまう。
- 眼球はかろうじて物を追うこともあるが、認識はできない。
- 「目を開け」「手を握れ」などの簡単な命令は応ずることもあるが、それ以上の意志の疎通はできない。
- 声を出しても意味のある発語ができない。
2 遷延性意識障害の後遺障害等級
遷延性意識障害の場合,通常では常に介護を要することになり、被害者ご本人及びご家族の負担は大変重大なものとなります。遷延性意識障害として、適正な等級認定を受けた場合,して、第1級が認定されると、上限の4000万円までの補償を受けることができます。
また、遷延性意識障害の後遺障害が認められた場合、一定の近親者による慰謝料請求も認められます。
3 遷延性意識障害としての後遺障害認定
遷延性意識障害で適正な等級を得るためには、例えば、高次CT画像やMRI画像、また、医師が診察して作成した後遺障害診断書などの適切な資料を用意する必要があります。
当事務所では、遷延性意識障害の方が、適正な賠償金を獲得することができるよう、外部の後遺障害の専門家と連携し、全力でサポート致しております。遷延性意識障害でお悩みになられている方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
4 成年後見人の選定
遷延性意識障害となった場合,自己の財産を管理したり,契約を締結したりすることが出来ないため,一般的には家庭裁判所に成年後見人選任の申立をする必要があります。
成年後見申し立てに要した費用についても、損害賠償請求の中に含めることができます。
当事務所では,この点も含めてサポートしております。詳しくはお問い合わせください。